座標 / Standing Point ( 2013 / アーツチャレンジ )
人の身体尺度を越え、空高く、あるいは地下深くまで拡張を続ける都市と、
事物の価値や意味を判断する余裕も無い程に、加速を続ける社会の時間の中で、
人の身体的な尺度に合った「位置」と「時間」を再考する様な作品を制作したいと考えた。
そこで私は、この展示会場となる地下展示室の天井までの高さと同じ深さだけ、
実際に地面を掘削し、その過程を撮影した映像をこの場所で展示する事にした。
その映像は10時間にも及び、見る人には退屈さを強いる作品となったが、
この作品に対するストレスこそが、身体と社会のズレの大きさなのではないだろうか?